西表島産にこだわるには理由があります『西表のひみつ』

パイン栽培に欠かせないのが、酸性の土壌。
甘く、香り高い果実を育てるには、この土の性質が非常に重要です。

 

西表島は、亜熱帯の多雨気候と豊かな森林に覆われた島。
雨によって土壌中のアルカリ成分が洗い流され、落ち葉や有機物が分解されることで、
自然と酸性に傾いた土が育まれてきました。
地質もまた、酸性土壌が生まれやすい性質を持っています。

 

 

そんな西表島を含む沖縄の南西端、先島諸島では、ある歴史的な出来事が土の性質を大きく変えてしまいました。
それが、1771年4月24日に発生した「八重山地震」です。

地震によって発生した大津波は、宮古島や石垣島、西表島など島々の沿岸部を襲い、
海中の珊瑚巨礫を内陸にまで打ち上げました。

珊瑚はアルカリ性。
この珊瑚が混ざることで、土壌はアルカリに傾き、パイン栽培には適さない土になってしまうのです。

 

 

——しかし、西表島には奇跡がありました。
「山しかない島」とも言われる西表島では、高台が津波の被害を免れ、
酸性の土壌がそのまま残されたのです。

のちに、そうした斜面地にパイン畑が築かれ、自然の地形に抱かれるようにして果実が育まれていきました。
津波を越えて残されたその土壌が、今も豊かな実りを支えています。

 

この「土のちがい」こそが、西表島のパインが“沖縄一おいしい”と評される、知られざる理由のひとつなのです。